「マルチエアエンジン」
Multi Air engine


マルチエアエンジンとは、FIATグループのFPT(フィアット・パワートレーン・テクノロジー社)が開発し、アルファロメオMitoに初搭載されたスロットルバルブレス吸気システム。電子制御油圧駆動式可変バルブ機構。

スロットルバルブを無くし吸気バルブの開閉量を直接無段階にコントロールすることで吸気量を制御するという、BMWのバルブトロニックと同様のシステムだが、その制御に複雑な機械機構ではなく電子制御の油圧チャンバーを用いた機構。

具体的には、排気カムと同軸に設けられた吸気用カムで各シリンダーの油圧ポンプを駆動し、発生した油圧で蓄圧チャンバーを介して吸気バルブを作動させる。この蓄圧チャンバーの開閉を電子制御することで吸気バルブを可変制御。これにより、低負荷時の吸気行程でバルブを小さく二度開くマルチリフトモードをはじめ、バルブトロニックなどよりも柔軟で精密な制御を実現する。

この革新的な機構とエンジンのダウンサイジングを合わせることで、最高出力10%増しの吸気カムプロフィールを採用しつつも、低回転トルクを15%向上、ポンピングロスの削減で燃費とCO2排出量を10%低減。また、HCとCOを最大約40%、NOxを約60%低減するなど、出力と環境性能を高い次元で両立した。

また、マルチエアテクノロジーはあらゆるガソリンエンジンやディーゼルエンジンにも応用できる汎用性があり、さらなる開発が進められている。

関連 FIAT(フィアット)アルファロメオスロットルバルブ可変バルブバルブトロニックカムポンピングロスCOHCNOxディーゼル

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